小池ゆりこ氏政見放送文字起こし【2016東京都知事選】日本テレビ

東京都知事候補
無所属　小池ゆりこ　64歳
カイロ大卒。キャスター。参議院1期、衆議院8期、防衛大臣、環境大臣、沖縄北方大臣、安保担当総理補佐官、自民党総務会長。
では、小池ゆりこさんの政見放送です。

都民の皆さま、こんにちは。東京都知事選候補、小池ゆりこでございます。24年間の参議院、衆議院生活の間、環境大臣、防衛大臣など行政の実務にも携わってまいりました。環境大臣時代には気候変動対策としてクール・ビズの発案など、国民の皆様の共感を呼び、大義を達成する手法で、社会をささやかながら変革させていただきました。私は持続可能な発展ができ、世界に誇れる首都・東京へと東京を大改革していきたい、そんな思いで自ら手をあげました。私個人の再就職探しではございません。この大東京を、都民にとって、より暮らしやすい、働きやすい、子育てのしやすい、そんな東京にグレードアップしたい、その一心なんです。

では何をするか。まず都政の透明化です。都議会自民党の一部の強引なやり方で、都民が置き去りにされています。都知事の頻繁な交代、今回の知事選候補者選びなどもその一例です。都政への信頼回復、都民のための都政を取り戻してまいります。東京オリンピック・パラリンピックの成功のためにも関連予算や運営の適正化はかかせません。いつ、誰が、何を、どこで決めているのかを明確にしなければならない。都民の税金が無駄に使われてはいないか、都全体の行財政改革も徹底して行わなければなりません。そのためにはまず、自ら身を切る改革として、都知事報酬を削減してまいります。そして三つの新しい東京を作ります。ダイバーシティ、セーフシティ、スマートシティです。

第一にダイバーシティ。
これはすなわち、女性も、男性も、子供も、シニアも、障碍者も、生き生きと生活をして活躍できる都市・東京づくりです。中でも人口の半分を占める女性が、仕事か、子育てかといった二者択一ではなく、自らの夢を実現できて、生き生きと暮らせる、そんな東京を目指します。これまで政策の片隅に放っておかれた女性政策を正面に引っ張り出すのです。女性支援のためにも待期児童ゼロを目指して、保育所の受け入れ年齢、広さ制限などの規制も見直してまいります。また、介護離職ゼロについては、市ヶ谷のあの学校跡地など都内遊休空間を有効利用しますが、しかし肝は、保育士、介護士の待遇改善なんですね。財源がいります。その財源は行財政改革、オリンピック・パラリンピックの予算の見直しなどから確保してまいります。高齢者にとっても安心できる医療制度の充実の必要もあります。私は3年前、母を自宅で看取りました。その経験をもとに、地域包括ケアシステムの充実を必ずかかってまいります。また当たり前とされてきた長時間労働、通勤のあの満員電車も、ゼロを目指す工夫をしてみます。人々の共感を呼ぶ意識改革、制度改革、そして技術革新のセットで社会は変わるんです。

第二に、もっと安心、もっと安全で、もっと元気なセーフシティといたします。首都直下型地震や水害などに備えて、東京の耐震化、不燃化などを推進してまいります。ニョキニョキと生えているあの電柱の都道におけるゼロ化を強力に進めます。地域の絆の役目を果たす町会や商店街の発展を支えてまいります。治安、テロ対策は内外の連携で万全を期してまいります。多摩格差ゼロ、そして島しょ部、しっかりと目配りをさせていただきます。

第三は、世界に開かれた環境金融先進都市・スマートシティの確立です。環境大臣の経験をもとにして、再生エネルギー、水素、バイオの活用、LEDなどの省エネ技術を徹底して普及させてまいります。都市農業を守ることは、ヒートアイランド対処にも対策にもなります。私は東京を環境先進都市とする、その方策と自信があるんです。経済ニュースのキャスターを務めていた90年代前後、東京、ロンドン、ニューヨーク、これが世界の三大マーケットでした。今やアジアの拠点は、シンガポールや、香港。私は東京をもう一度アジアナンバーワンの座に取り戻してまります。日本経済の礎であります中小企業の支援、事業再生、ベンチャー支援は強力に進めます。実はその術は既にあるんです。特区制度を最大限活用することなんです。もはやたった一人の厳しい戦いでございます。いばらの道です。覚悟しております。組織戦対個人、それも女一人の戦いでございます。しかし私は、都民の都民による都民のための都政を取り戻すための大義ある政策を高らかに掲げて、都民の皆様方の共感を得て、この戦いに勝ち抜く思いであります。小池ゆりこにあついご指示を賜りますようお願いを申し上げます。よろしくお願いします。