鳥越俊太郎氏政見放送文字起こし【2016東京都知事選】NHK

【NHK総合 政見放送・経歴放送 7月21日(木)22時25分~22時51分】より
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東京都知事候補者
無所属 鳥越俊太郎 76歳
1940年福岡県生まれ。京大卒。毎日新聞記者。サンデー毎日編集長を経てテレビキャスターに。癌NPO理事長歴任。
では、鳥越俊太郎さんの政見放送です。

鳥越俊太郎です。この度様々な関係団体、そして都民の皆様のご支援を受け都知事選に立候補することを決意いたしました。まずは野党統一候補としての立候補を実現してくださった関係各位の皆さん、そして厳しくも温かい目で経緯を見守ってくださった都民の皆さんに心から感謝いたします。誠心誠意その思いに応えていく覚悟です。私は1965年毎日新聞社に入社して以来、約半世紀にわたりジャーナリストとして現場主義を貫いてきました。現場主義とはすなわちその時その場所に入り、人の声に耳を傾けるということです。私は都政においても現場主義、つまり一人一人の声に耳を傾ける政治を徹底したいと思います。その上でここに三つの提言を発表します。それは、住んでよし、働いてよし、環境によし、三つのよしが揃った東京をつくるということです。

まずは住んでよし。
東京には様々な人が暮らしています。家族がある人、一人で暮らしている人、障害がある人、介護が必要な人、男性、女性、LGBTの方、子供や大人、高齢者の方たち、そのすべての人々が安心して暮らせる住環境をつくること、例えば保育園と待機児童は子供とその親御さんの暮らしの問題です。多種多様な人々が互いに助け合いNPOなどと共同しながら、新しい地域コミュニティをつくることが大切です。全ての人が希望をもって暮らしていける東京を目指しましょう。それが、東京というまちの可能性を最大限に引き出す基盤となります。

次に働いてよし。
今労働の現場では働く人たちは様々な場面で苦境に立たされています。長時間労働や過労死の問題、最低賃金の問題、これらは決して自己責任などで片付けられるべき問題ではありません。政治が責任を持つべき問題です。皆さんの現在の働き方を支えるとともに、共働き家庭の負担軽減や、子育て世代の再雇用へのハードルを下げるような新しい働き方も提案したい。東京というまちが持つ最大の資源は皆さん一人一人の働く力です。古いシステムを変え、働く人を大切にする都政を実現します。

最後に環境によし。
東京都は大気汚染、土壌汚染、騒音振動などの規制を進めてきた環境先進都市です。また福島原発事故の教訓を生かし脱原発を推進、災害に強い分散型の再生可能エネルギーを導入し、世界のモデル都市の東京をつくっていきたいと考えます。

住んでよし、働いてよし、環境によし、この三つのよしで、まずは東京で暮らす全ての人たちの生活の基盤を整え、都民の皆さんが安心してその力を発揮できるまちを目指します。

そして2020年、来るべきオリンピックへ向け、世界へと開かれた新しい東京のかたちを描いていきたいと思います。しかし、不幸なことに東京オリンピックは現在に至る経緯の中でお金に纏わる様々な問題にさらされてきました。この問題を直視することなく開かれた新しい東京を実現することは出来ません。全ての問題にメス入れ、クリーン、オープン、スマートなオリンピックを目指します。

日本人の二人に一人は癌を患います。人ごとではありません。私も癌に侵され四度の手術を乗り越えて今ここにいます。私は癌の検診率をまずは50%を目指し早期発見に向けた政策に取り組みます。本当にいろんな人が様々な生き方でこのまちに住んでいる、その多様性こそが東京というまちの持つ最も大きな可能性です。異なる価値観を持つ人々が相互に影響しあってこそ都市に新しい可能性が開ける。私はこの東京の多様性を活かし、ともに生きることで成長していく都市を目指します。

しかしこれらの政策は私の力だけで実現できるものではありません。必要なのは皆さんの力です。皆さんと一緒になら困ったを希望に変える東京に変えられます。本当の変化とは上から押し付けられて行われるものではないはずです。皆さんの声を聞かせてください。そして皆さんの力を貸してください。都政は都民から離れすぎました。私はいつだって市民の側、都民の側に立ちます。私にはそれしか出来ない。しかしその思いは誰にも負けません。あなたの手に都政を取り戻します。東京を一緒につくりましょう。

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